歌を歌うときに大切な「声量」。
声量があるだけで歌の安定感が格段に上がりますし、声に力強さが生まれます。
ハツラツとしてハリのある声は、聞いていて気持ちがいいですよね。
今回はその中でも比較的即効性のあるものを紹介していきたいと思います。
【声量が小さい人の原因】
1.姿勢が悪い
→人の声は声帯や喉を通って口から発せられます。
しかし、その通り道が狭まると自然と声は小さくなっていきます。
その原因が姿勢の悪さです。
姿勢が悪いと喉や口が大きく開かれなくなり、大きな声を出しづらい状態になってしまいます。
出来るだけ姿勢を正し、顎を引いて声を出す意識を持ちましょう。
2.声帯が閉じていない
→人は呼吸をするときには声帯が開き、声を出すときには声帯が閉じます。
しかし、姿勢が悪かったり、普段大きな声を出し慣れていないと、声帯がしっかり閉じていない場合があります。
そのときには体をリラックスさせて声を出し、徐々に大きな声に慣れていきましょう
3.口の開きが小さい
→声は口から発せられるので、口の開きが小さいと当然声も小さくなります。
口の開きが狭いと口の中で声がくぐもってしまい、その状態の発声方法では聞こえづらくもなります。
そのため、声を出すときにはできる限り大きく口を開き、声を前に出すイメージをしてください。
肺活量・腹式呼吸を鍛えることで声量をアップさせることが出来ます。
具体的なトレーニング法2選
1.ドッグブレスで声量UP!
おなかをペコペコさせて「ハッハッハッハッ」と小刻みに息を吐くトレーニングです。
① 背すじをまっすぐ伸ばして、全身の力を抜く
② ラクな状態のまま口をあける(1センチくらい)
③ 犬が暑いときにするように、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…と細かく呼吸する
(その際にお腹が動いたら横隔膜が動いている証拠です。)
④ 20~30秒くらい続ける(テンポは130くらい)
これだけでも初めての人は、かなりキツイと思います。
最初はみぞおちのあたりに手を置いて、横隔膜が動いているかチェックしながらやりましょう。
慣れてくるとだんだん長い時間続けられるようになります
6コに割れる腹筋の両サイドの深いところあたりが、アツくなってきます。
腹式呼吸を使った発声をマスターしやすくなるのと同時に、鋭い抜けの良い声を出せるようになります。
ドッグブレスをするうえでのポイントは、姿勢を意識することです。
ドッグブレスや腹式呼吸が正しく行えていても猫背や反り腰などで姿勢が悪いと意味はありません。
気を付けましょう。
筋トレやスポーツと一緒で多少の負荷はあった方が成長をより実感頂けると思いますが、ドッグブレスは無理をしすぎると過呼吸となる可能性もありますので、慣れていない方は無理をしないように少しずつ慣らしていきましょう。
2.ペットボトルを使ったお手軽トレーニング法
肺活量を上げて声量を得るためのトレーニングが、ペットボトルを使った自宅での練習方法です。
腹式呼吸を身に付ける為にも、大変有効です。
【使用するペットボトルの選択条件】
・使用するペットボトルは柔らかいものを選ぶ。
・500ミリリットルから2リットルのペットボトルを使用する。
※最初は500ミリリットルのペットボトルから始めてみて、できるようであれば1.5リットルや2リットルのペットボトルに代えていきましょう。
①空のペットボトルを用意する。
②息を最大限まで吐く。
③これ以上吐き出せないというところまで吐いたら、そのままペットボトルを口に咥える。
※ペットボトルを咥えた口の部分から息が外に漏れないように、決して力をかけ過ぎることなく、しっかり咥えることがポイント。
④咥えたままペットボトル内部の空気を思い切り吸い込む。
(ペットボトルが潰れるくらいしっかりと吸い込む。)
⑤今度は息をペットボトルの中に吐き出す。(ペットボトルが元の形状に戻る。)
※①~⑤を3回から4回繰り返します。
酸欠になるおそれもあるので、無理をせずにトレーニングを行うようにして下さい。
ペットボトルを使用したトレーニングは、自宅で簡単にできるので、他の練習と合わせて行います。(先にお伝えした、ドッグブレスや筋トレなどと併用するとより効果的です。)
おわりに
腹式呼吸が出来るようになると、深く呼吸をすることが出来るので、より多くの酸素を吸い込み、より多くの二酸化炭素を吐き出すことが出来ます。
ペットボトルを利用した腹式呼吸の練習は、深い呼吸を行なっているかを実際に見ることができるので、大変分かりやすい練習法です。
声量を鍛えるトレーニングは、自宅でできる簡単なものも多く、気軽に始められます。
声量をアップして安定した歌唱力を手に入れましょう!
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