コピーバンドと聞くと、学園祭をイメージするのは全国共通だと思う。
最近ではアニメや動画配信サイトの影響もあってか、制服姿でギターを背負っている高校生を多く見かけるようになった。
ライブハウスで活動しているバンドマンたちも、かつてはコピーバンドから始めた人が殆どだと思う。
ボウイとかユニコーンの世代。プリプリを演ってたお母さんや、GLAYとラルクの世代、ハイスタとグリーンデイでパワーコードしか弾けなくなった人。
ヴァンヘイレンを諦めてカートコバーンに転向した人など、人のプレイを見れば、なんとなくどんなコピーを演ってきたのかがわかる。
逆にどんなコピーバンドをしてきたのかでプレイスタイルもだいたい決まってくるのだ。
それをらを消化して、私たちはオリジナルバンドへと移行してきたのだが、独学で成長してきたパターンが多いので、楽曲作りや、演奏技術の向上、はたまたメンバーの人間関係に行き詰まることも多い。
そんな時は、コピーバンドをやって気分転換することをオススメしたい。
ストレス発散だけではなく技術の向上にもなり一石二鳥なのである。
演奏よりも衣装とヅラで寄せてみる
ご存知のとおり、コピーをすることによるメリットは多い。
曲の構成だったり、自分では思いつかないようなコード展開など挙げればキリがないほどたくさんのものが得られる。
自分がやってみたい曲をメンバーに提案するのもいいが、いっそのこと”メン募“をつかって、コピーバンドに参加する方が手っ取り早くて面白い。
たとえば「〇〇のコピーを演りたいので、▲▲募集」みたいな告知があれば参加してみよう。
社会人のバンド経験者が出しそうな告知なので、気軽に応募してみて問題ない。
要するに「大きな音を出して遊びたい大人達」なのだ。
コピーバンドがスタートしたら、ライブの場も考えておこう。
目標があれば、この遊びみたいなバンドも成長の糧になるのだ。
コピーバンドだけを集めたイベントも数多くあるので、悪ノリででも参加してみることをオススメする。
ここでアドバイスをするならば、衣装とヅラはマストアイテムだということを強く推しておく。
ワンアイテムあるだけでウソのように会場の一体感が生まれるので、本当に楽しみたいならヴィジュアル面にも力を入れた方がイイ。
人によってはコピーするバンドのアーティストモデルのギターを買ったりもする。
こういった”大人の学園祭“では、普段のライブハウスとは違うベクトルの参加者が集まるので、エンターテインメントとして学べることは多い。
ようするに、本気で楽しめばなんでもアリなのだ。
演奏できて当たり前、ではない
コピーバンドにはいくつかのレベルがある。
初級は、歌を邪魔しないベーシックなパターン。
よほどルートの音やキメが外れない限りはヨシとした”聴ける”レベル。
中級は、自身の”アレンジ”を加えたパターン。
上級はというと”完コピ”である。
だいたい求められるのは初級の辺りだと思うが、楽曲がシンプルすぎて物足りない場合は、中級のアレンジ編まで昇級してもいいかもしれない。
ただし、メンバーのレベルを考慮して、楽しむ前提であることを尊重しよう。
あなたのオリジナルの楽曲と違って、弾けて当たり前ではないのだ。
未知か既知か
せっかく新しくコピーするのであれば、知らない曲や、新しいジャンルにどんどん挑戦しよう。
アーティスト名は知っているけど曲は知らない。というパターンは死ぬほど多いと思う。
あとは、売れすぎてて興味がないとか、本当にアングラすぎて知らないとか、意外と人の視野は狭い。
ダサいなと思っていた曲も、自分のテイクが重なると、不思議と親近感が出てくるのだ。
コピーバンドというのは、”学び“や”向上“というよりは、”遊ぶ“と”楽しむ“に重点を置くのがコツだ。
こうやって初心に戻れる術を知っておけば、あなたのバンドライフはもう少し長続きするかもしれない。
プロが作った楽曲をマネすることは、どんな練習法よりも効果的なのだ。
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