みなさんこんにちは。
自分は広島出身で地元で長く活動したあとカナダに4年、東京で1年活動したあとドイツで音楽活動をしているミュージシャンです。
東京進出するとどうなるのかは以前書きましたが、実は自分は東京に進出する前にカナダで4年間音楽活動をしていました。
というのも地方出身の自分にとって東京に行く事も海外に行く事も地元を離れる、という意味では同じ事で東京にみんな行くからじゃあ自分は海外に行こうという事でカナダに行ったのです。
現在はドイツで活動しています。
日本でプロとして活動していなかった自分が海外に行くとどうなったのか、経験した事を書こうと思います。
実は海外の方が音楽で稼ぎやすい!?
バンド単位で進出するとまた話が変わってきますがミュージシャンとして単独で行くのであれば実は海外の方が音楽で生計を立てやすいのです。
どんな方法かというと
それは「バスキング」というやり方です。
バスキングというのは日本では大道芸の方が馴染みがあるかもしれません。
路上で何かパフォーマンスをしてお金をもらうというものです。
海外ではこのバスキングという文化が根付いており路上で演奏をしていると道ゆく人がお金を専用の入れ物、ギターケースなどにいれてくれます。
日本ではこれを投げ銭と呼んだりしますが、自分の経験上日本では誰も投げ銭をくれないような事でも海外ではくれたりします。
やはりチップ文化というのがあるのでお金を気前よく人に払うのは日本よりもだいぶハードルが低いです。
しかし当然路上で適当に演奏すると簡単に稼げるというそんな甘いものではなく、ある程度稼ぐための戦略は必要となってきます。
演奏技術は最低限のレベルで、日本の路上で普通に聴かれる程度のレベルで問題はありません。
バスキングで稼ぐためには演奏技術よりもやり方が重要となってきます。
これは演奏する場所や、路上ライブで演奏する内容によって変わるため稼ぎ方はまた別の機会にお伝え出来ればと思います。
簡単に一例を挙げるとコスプレをして演奏をしたり、ゴミ箱をドラムセットに見立てたりなどみんな工夫してパフォーマンスをしていました。
ちなみに自分はキーボードを路上でひたすらノンストップで弾くというやり方でした。
バッテリーが切れるまで約3時間くらいでしょうか。
10$くらいで終わってしまう事もあれば100$を超える事もありました。
海外でのレコーディング
自分の場合このバスキングで稼いだお金でカナダ人シンガー達とレコーディングしてアルバムをリリースしました。
レコーディングはスタジオにメールして予約して行けばいいだけなのでそんなに難しい事ではありません。
スタジオの機材は大体は日本と同じPro Toolsで、湿度が違うという人もいますが結局室内なので音にそんな大きな違いはありません。
ドラムなど音響効果が大きく作用する場合は多少違うかもしれません。
自ら歌って、演奏して、自己プロデュースする場合はわざわざ海外でレコーディングするメリットはないと思います。
自分の場合はカナダ人シンガーとコラボして本物の英語の曲がリリース出来たのでこれをネットを利用して世界中の人に聴かれる可能性が日本語よりは上がりました。
作曲をしており、何か楽器が弾ける人は海外のシンガーとコラボをすると可能性が広がるので良いかもしれません。
これは自分の実績にもなり、売れるか売れないかよりも実はこの実績がのちに大きな存在になっていきます。
海外に長期滞在するには・・・
海外ではこの「バスキング」で普通に生活出来るということはお伝えしましたがではどのように長期滞在すればいいのでしょうか。
もし30歳以下なら一番簡単なのは「ワーキングホリデービザ」です。
これは1年間バイトしながら滞在出来るという素敵なビザでその国で1回しか取得できませんがほぼ自由に色々なことが出来ます。
音楽関係で言うと、カナダ、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ドイツあたりでしょうか。
ショービジネスの聖地、アメリカには残念ながらありません。
他のやり方としては海外就職してワークビザをもらうというやり方もあります。
こういうと難しそうですが日本食レストランだと比較的簡単です。
今いるドイツで自分は日本食レストランでビザをもらい滞在しています。
海外進出を考えている人は日本では飲食関係でバイトしていると良いと思います。
海外就職に近い事でいうとインターンシップというのもあります。
いわゆる研修ビザです。
アメリカはこれを利用すると長期滞在出来ます。
以上はお金がかからない海外進出のやり方でしたが、お金はかかるもののほぼ確実に長期滞在が出来るやり方だと語学留学という手があります。
日本の留学エージェントを使うとかなり高くなったりするので情報収拾をしっかりした方がいいです。
海外の長期滞在のやり方について詳しく書くと長くなってしまいます。
もっと詳しく書いてあるサイトは色々あるので検索してみるといいと思います。
海外から帰ってくると・・・
日本人である以上やはりいつかは日本に帰らなければなりません。
日本はまだまだ「海外は凄い」というイメージが残っているので海外である程度音楽活動をして分かりやすい成果を持って帰ると一目置かれます。
自分の場合は、「オープンマイク」という誰でも飛び入りで参加出来るライブで演奏した動画をYoutubeにあげたり、レコーディングしてアルバムを作り、ミュージックビデオも作りました。
アルバムを作ってミュージックビデオを作るという事までするのはなかなか大変だと思いますが、ここまででなくても何か海外で活動していたという事を動画などで証拠として示した時に自分の実績としてアピール出来ます。
一番簡単なのはオープンマイクでの演奏でしょうか。
これは具体的にどう役にたつかというと実績があるとバンドを組む時にある程度実力のある人たちが周りに集まってきて以前よりさらにレベルの高いバンドで活動が出来ます。
この「そこそこの人達に相手をしてもらえる」という状況を作れただけでも海外進出のメリットはあると思います。
つまり海外進出は
「海外で成功することが目的ではなく日本で一つ上のステージに進む」
この事を目的とするならば充分にやる意味のある事だと思いますし、実際自分もそうでした。
コメント