①曲が破綻するとは?
はじめに「曲が破綻する」この意味について説明します。
作曲中に曲が息詰まる事は度々あると思います。
これは単純に行き詰まりです。
破綻とは、
バリエーションが尽きてしまい一曲に一貫性、まとまりがなった挙句にその曲の制作をやめてしまう事です。
行き詰まりであればまだまだ改善の余地があります。
しかし破綻のように制作を中止するというのはどうしようもありません。
せっかくいい曲の原石やフレーズを思い浮かび途中まで作っていても中止してしまえば時間の無駄ですし、もったいないと思います。
できれば通らないほうが良い道なのですが、曲の破綻は多くの方が避けては通れない道です。
曲を破綻させる癖がついてしまうと、いつも破綻させてしまい一曲を完成することは難しいというセルフイメージをつけてしまうためです。
②なぜ曲は破綻するのだろう?
作曲中に破綻してしまう原因はズバリ、
オリジナリティーが感じられないためだ
と私は思います。
作曲をしていて自分のオリジナリティーに気がつかない時、それが曲の破綻原因になりうるのです。
私は作曲をしていて途中で投げ出したくなることがよくあります。
根本的に作曲はある程度の忍耐力が必要だと思います。
というのも作曲は地道かつ完成するまでどんな形になるか分からないからです。
方針が急に変更になったりの気分などによって思っていたものと違うものができる事があります。
とにかく長い道のりを経て楽曲は完成するためメンタルの強さや安定が求められます。
しかし、長い時間をかけて作るために必要な忍耐力の欠如は曲の破綻の1番の原因ではないと思っています。
多くの方は長い時間をかけて作ることに退屈を感じ破綻するといいますが私の意見は違います。
作曲中に
「あの曲と似ているな」
と思うことはありませんか?
意識はしていなかったにも関わらずなんとなく似ていると思いその曲に類似させてしまうことが私はよくあります。
これが破綻のきっかけになります。
最初は意識している曲と違う曲を作ろうと意気込むのですが、途中途中や最終的な完成を聞くとかなり似たような曲に聞こえるのです。
この時に
「これは俺の曲だから関係ない」
と割り切れる方は良いです。
しかし、私のように頭の硬い人間は
「似たような感じだから何か言われないかな」
と考えてしまい最終的にはリスクマネジメントを始めてしまいます。
確かにカブリが多いと聴く側から「似ている」と噂されることがあります。
あまり作った側としてはいい気分がしません。
このような経験を通した結果、少しでも自分が似ている曲があると制作の手が止まってしまいます。
③破綻させないための思考とは?
私も似ている曲についてはいちいち気にする方のため、以前は破綻させることがよくありました。
しかし最近は曲を破綻させる事は極々稀になりました。
技術的な成長が要因ではなく考え方の変化によって破綻を防げるようになりました。
「曲のオリジナリティーは自分が判断するのではなく聴いた者が判断する事」
このように考えるようになりました。
言い換えれば、自分の曲のオリジナリティーは完成して人に聞いてもらわないと計り知れないという事です。
自分で感動する曲を作ったつもりだったけれども聴いた人には悲しい歌に感じるように、作った自分の主観的意見や感じるものと、何も知らない聴き手が聴いた時に抱く感情や思いは違うのです。
恐らく多くの方は曲を聴き手の方に伝えたいという思いが強くあると思います。
そのため相手の感情を想定し曲作りで試行錯誤されると思います。
しかし先ほどの例のように作曲者が意図しない感情を聴き手が持つ事は結構あります。
相手を意識しすぎていては曲がぎこちない感じになってしまい本当に伝えたい情景や思いが伝わらなくなってしまいます。
つまり、相手のことを考えすぎずに制作をする事が必要なのです。
最初の方に述べましたが
「似たような感じだから何か言われないかな」
このような事は考える必要はないです。
あなたが素直に良いと思ったものを素直に披露すればいいと思います。
曲へ抱く思いは十人十色のため良い感想を持つ聴き手、あまりいい印象を持たなかった聴き手と両者は絶対存在します。
曲作りにおいてはこれは避けられない事です。
ここは理解しておく必要がありある程度割り切っておかなければならないポイントでもあります。
④まとめ
言葉は口に出してみなければ相手には伝わらないように、曲も世の中に出してみなければ相手には伝わりません。
「似たような曲がある」と思ってしまっても誰かに聞いてもらいましょう。
そうすればきっとオリジナリティーを見つけ出す素敵な聴き手に出会うと思います。
それまでは少ししんどいですが私も含めクリエイションをがんばりましょう!
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