1. スティングレイ標準搭載のプリアンプ
ご存じの通りスティングレイはアクティブベースのため、ベースのボディ内部にプリアンプが搭載されています。
まずはそのエフェクターを用いた基本の音作りについて解説します。
・3バンドイコライザー
まずはプリアンプについての解説から。
Volume・HIGH・MIDDLE・LOWの4つのツマミからなる3バンドイコライザー型のプリアンプです。
・ドンシャリ型
まずドンシャリというのは低音域のLOWとMIDDLE、またHIGHをあげて中音域のMIDDLEを下げたイコライジングを指します。
スティングレイをはじめとしたアクティブベースでは、主にスラップ奏法での演奏時などでドンシャリの設定にすることが好まれます。
一点注意せねばならないのは、中音域がカットされるのでバンド内での音抜けは悪くなる点です。
スラップを多用する曲やギターやボーカルを抜けさせたい際におすすめの設定になります!
スティングレイでのおすすめの設定はこちらです!
(左から順にVolume high middle lowとなっており、12時の方向を0の値としております)
・かまぼこ型
かまぼこ型は600㎐辺りのMIDDLEを上げて、その他ドンシャリとは逆にHIGHとLOWをカットしていくという設定です。
スティングレイでかまぼこ型の設定にするのは基本的にはスリーピースのバンド編成の際がおすすめです。
スリーピースの場合は必然的にベース一本が担う音域が強くなるためです。
加えてSUPER BUTTER DOGなどのベーシストTOMOHIKOがスティングレイを用いていたようにファンクなどでも好まれる傾向があります。
スティングレイでのおすすめの設定はこちらです!
(左から順にVolume high middle lowとなっており、12時の方向を0の値としております)
2. 外付けプリアンプでの音作り
次は外付けエフェクターでの音作りです。
スティングレイと相性の良いプリアンプを幾つか紹介していこうと思います。
・おすすめのプリアンプ
1. WTDI/EDEN
長らくハイエンドベースアンプブランドとして知られるEDENから近年リリースされたベース用プリアンプです。
コンプレッサー、ブースト、エンハンスコントロールに加えてDI機能などてんこ盛りの機能を超コンパクトボディに備え付けたペダルです。
そのサイズ感は驚くほどコンパクトで、ポッキーの箱より小さいくらいです。
エフェクターボードに入れるにしても組み込みやすく、手持ちで持ち運ぶにも持ち運びの煩わしさ一切感じさせない筐体は、ただでさえ重いアクティブベースユーザーにはピッタリといえるでしょう。
WTDIの最大の特徴は歪まない点です。
ゲインを上げても歪まないため、ペダルを通してよりクリアな音圧が得られる点が特徴的でしょう。
パッシブのベースにつなげるとまるでアクティブになったかのような変化が得られ、スティングレイのようなアクティブにつなぐとよりアクティブサウンドが煌びやかでリッチなサウンドになります。
2. PRETONE/SHIGEMORI
国産高級ハンドメイドエフェクターブランドのSHIGEMORIから発売されているPRETONEです。
SHIGEMORIの理念として「ペダルを用いることでプレイヤーサイドの音作りを可能にする」というものがあります。
その理念通り、スティングレイのような主体的な音作りの求められるベースには最適なエフェクターがそろっています。
今回紹介するPRETONEはクリーンサウンドの質を上げるようなプリアンプになっています。
軽くコンプをかけたような、太くてツヤのある音に仕上げることができます。
音の抜け感を重視したい際には最適なペダルとなっており、スティングレイをバンド編成で使う際や、レコーディングなどで質の良いクリーンサウンドを追求するようなシーンがおすすめです。
プロの現場でもよく取り入れられており、スタジオそれぞれのアンプの補正にも使用されています。
コントロールはVolume、HIGH、LOWの3つでシンプルな構造になっています。
HIGH、LOWはそれぞれ内側に回すことでミドルを強調できる作りになっており、これにより適度に音の質感を調整することができます。
3. TRACKS/SHIGEMORI
次にご紹介するプリアンプもまた、SHIGEMORIから発売されているプリアンプです。
このプリアンプ、TRACKSはPretoneと同じく音の抜け感に優れているものの、より低音の解像度にたけている点が特徴的です。
加えてPretoneのシンプルなコントロールとは異なりコントロールノブも豊かに設定されており、より作りこんだ音作りをしたいベーシストには最適です。
TRACKS最大の売りはそのコントロールにあります。
一見EQのように見えるHIGH、MIDDLE、LOWはそれぞれrange gain controlになっています。
時計回りで歪みを各音域にかけ、逆に反時計回りでよりクリーンなサウンドになっていきます。
スティングレイに搭載されているプリアンプとの相性も良く、スティングレイのアクティブサウンドをより豊かに作りこむことができます。
また、本機は各ベースの原音をつぶすことなくワンランク上のサウンドに近づけるようなプリアンプとなっているので、スティングレイの特徴的な音色を損なわずに音作りを行えます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
スティングレイはアクティブベースの中でも特に癖が強く音作りも奥が深いです。
今回の記事が何か役に立てれば幸いです。
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