1.発声の仕組み
例外なく、声は声帯がある程度閉じた状態で、肺から送られる呼気により振動します。
その振動が、咽頭、口腔、鼻腔によりドライブ(共鳴)し、口ないしは鼻から発せられます。
良く頭から出すと言うような言葉が使われるが、実際の所、声帯から発せられる振動は骨を振動するには至らないため、あくまで体感的なものとして捉える方がよりスムーズなボイストレーニングが出来ると考えています。
それでは各部位の働きについて見ていきましょう!
図1
図1は喉を前から見たものである。後程詳しく説明するが、③が被裂軟骨です。
まず、気道(23)の下側から呼気が肺から送られ、その後、声帯(17)が振動する。
発声時の声帯の様子が図2です。
図2
左から発声時、呼吸時、囁き(高音時はファルセット)。
これらは全て脳からの命令により、神経を経由し、筋肉を動かすことによりそれぞれ可能となります。
余談ではあるが、神経の中にはリターン(筋肉から脳への伝達)がないものがあり、それらは「疲労感や、痛みなど」を感じませんが、発声時に使う、主要な喉の筋肉群にはリターンがないため、テクニックが上達すると、「脱力しているように感じられる」ようになります。
Topic1 声区について
声区とは地声、裏声と言った完全音色の異なった声に対して使われる言葉の認識を確認してみましょう。
さて、下記を詳しく説明出来る人はどれだけいますか?
- 1、チェストボイス
- 2、ミックスボイス
- 3、ヘッドボイス
- 4、ファルセット
この言葉の由来は、例えば「チェストボイス」とは、発声した時に胸に響くような「体感が得られる」ことから来ています。
同じように、ヘッドボイスは頭に響くような体感が得られ、ミックスボイスは、チェストボイスを地声、ヘッドボイス、ないしはファルセットの中間と言うところから来ています。
ファルセットは日本では、裏声として認識されがちであるが、本来は高音域での「不適切な発声」と言う意味であり、十分な音量を出す事が不可能とされています。
声区については、後に、詳しく説明出来ればと思います。
あくまで、まだ基礎的な概念に過ぎないので、トレーニング方法に関しては、ご要望が有れば詳しく説明します!
では、また!!
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