こんにちは、サウンドデザイナーの太田です!
実は私から、ボーカリスト(特にアマチュア、セミプロの方)に対して普段から、レコーディングやライブ等の現場で感じている事があります。
誤解を恐れずに言うなら、それはズバリ
「ボーカリストは、もっと拘りを持つべき!!」
勿論、例外もありますが、少しでも参考になればと思い、今回はそこを深く掘り下げて行こうと思います。
・現在のミュージックシーンにおける”ボーカルのあるべき姿と現場”
インストは除いて、ボーカルは花形であり顔です。
そして最も個性を生かす事の出来るパートの一つであり、個性が分かりやすく、リスナーにも伝わりやすいです。
上手い、下手の技術面を置いておいて、「この人じゃなきゃ!」と思われる可能性は最も高いと言っても過言ではないでしょう。
ですので、その「声を生かしきる」為にはボイトレ等の練習だけでなく、「自身の声を聴かせる技術や、知識を持っているべき」だと考えています。
しかしながら、私が携わってきたプロジェクトの中には、マイク選びから、ポジション取り、プリアンプやエフェクトの設定に口を出してくるボーカリストはあまりいませんでした。
私の耳や技術が評価されたと思えば嬉しいのですが、音量バランス(オケと、ボーカルの音量)以外に何か注文をされる事がないので、「もう少し要求をして来てもいいのにな」と思います。
特にライブの際は、本当に何も言われません。
・ボーカリストが学ぶべき事
“環境作り”
バンドの場合、ボーカル以外の人が曲を作っていて、その人が中心になって楽曲を仕上げて行くようなケースもあると思います。
その場合なかなか口出し出来ない様な状況に陥る可能性もあります。
そうならないように次の事をやってみてください
“音楽の聴き方、価値観を変える”
ギタリストや、キーボーディスト、ベーシスト、ドラマーなどの楽器隊は、音楽を聴いているときに、”どんな楽器やアンプ等の機材を使っているのか“が気になったりします。
しかし、ボーカルの場合、「どんなマイクで録ってて、どんなエフェクトをかけているのか」なんてあまり気にしないのではないでしょうか?
ボーカルは体一つで出来ますが、レコーディングやライブでは、必ずマイクやエフェクトを通す訳なので、そのにも注意し、情報収集をするべきだと私は考えています。
“楽器を弾く、DTMをやってみる”
ボーカルを一番に考えるのがベストだと思いますので、意見を聞いて検討するべきなのですが、ボーカリストが意見をなかなか言い出せないケースも多いみたいです。
そんな時、自分も楽器が弾けたり、楽器の知識があったりすれば、相手も話を聞いてくれる機会が増えるでしょうし、コードやアレンジについて「こうして!」って言いやすくなると思いますので、是非トライしてみて下さい。
“自分の声に合わせたライティング方法”
楽器が弾けるようになるのは先の話かも知れませんが、普段どの様に楽曲を制作、チョイスしているか思い返してみて下さい。
そのやり方や、楽曲は本当にあなたに合っていますか?
合っています!と言う人は飛ばして下さい!(笑)
そうでない人は、1時間は歌っていられる曲を作りましょう。
つまり、飽きない、疲れないが重要です。
これはボーカリストだけに言えることでは無いのですが、「最低でも自分が聞いていて気持ちいい曲」を作るようにして下さい。
(出来れば1ヵ月後に聞いても、好きでいられれば最高ですね!)
鼻歌から作ってもいいですし、楽器が弾ける方は楽器からでも大丈夫です。
・自分の声に合うマイク選び
次に音色面ですが、ライブハウスにあるマイクは耐久性の高いモノを選びますし、レコーディングスタジオでは定番と言われたマイクを選ぶ事が多いです。
しかし、それで自分の好きな音が出るとは限りません。
ボーカルでは、ライブの時はダイナミックマイク、レコーディング時にはコンデンサーマイクを使うのが一般的ですが、このマイク達、様々なメーカーから、様々な機種が出ています。
楽曲を弾く人は楽器店等で、弾かせてもらって買う事が多いと思います。
マイクも、大手の楽器店等では試させてくれる所が殆どなので、遠慮なく試しまくりましょう!
それで気に入らなければ、買わなければいいだけの事です。
そうやって、色々なマイクの特性を知る事により、欲しいマイクや、自分の声に合うマイクの傾向が見えてくると思います!
“ボーカル用エフェクター”
ひと昔前まではラックタイプが主流でしたが、最近ではコンパクトタイプや、マルチタイプのエフェクターが数多く出ています。
コレも楽器店等で試せるので、ボーカル用エフェクターありますか?って聞いてみて下さい。
わからない事は店員さんに聞いてみて下さいね!
コレで自分用にプリセットを組んでおけば、いつでもどこでも”自分だけのサウンド“を作る事が出来ます。
・最後に
何度も言いますが、ボーカルは花形です。
だからこそ、自分の声やスタイルに合った楽曲が必要になります。
また、「ボーカルも楽器の一つである」と言う意識を持って機材等にも興味をもって、突き詰めて行ってください!
そうすれば、もっと自分の声を生かせますし、もっと素晴らしいパフォーマンスが生まれると思います。
また、後日お勧め機材等も書こうと思っています。
そちらも参考にしてみてください。
ではまたお会いしましょう!!
“プロフィール”
太田好泰
ミュージックインストラクター、作編曲、レコーディングエンジニアから、マスタリングエンジニアまでマルチに活動。
また、電子工学の知識を生かし、エフェクター等、電子楽器の回路設計、修理も担当。
プロデューサーとしての依頼があった事をきっかけに、肩書きをサウンドデザイナーに変更。
現在、若い世代の育成を目指しながら音楽活動をしている。
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