シンセサイザーを理解しよう!(基本的なパラメーター編)

ピアノ・キーボード関連
この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク

シンセサイザーとは?!

シンセサイズと言う言葉を耳にした事はありますか?

翻訳すると、「合成する / 合成して作る」と言う意味です。

つまりシンセサイザーとは何か音を作る物。

音楽で言えば、音やフレーズを作る為のツールなんです。

私がシンセサイザーを使う時にはプリセットをそのまま使う事はまずありません。

文字通り作るんです!

とは言え、仕組を理解していないと何も始まりません。

まだ、音作りに自身のない方はこの記事を読んで、しっかり勉強しましょう。

まずは基本的なパラメーターから!

これがなければ始まらない!「オシレーター(VCA、OSC、Sample等)」

オシレーターは基本となる波形を選択するセクションです。

簡単に言えば初音源です。

アナログ系の波形でいえば、

・矩形波(squere)

・ノコギリ波(saw)

・三角波(triangle)

・正弦波(sin)

・ノイズ

です。

正弦波

デジタル系の波形では、例えばピアノやサックス、ストリングスなど。

要するに、用意された波形か、サンプリングされた波形や、中には自分でサンプリングした物を使ったり、ゼロから作って行く事が出来る機種も有りますので、無限と言っていい程の可能性があります。

ピアノの波形

このセクションでは、音程も決定していきます。

オクターブや、半音単位で変えられるセミトーン、もっと細かく調整するセントと言う機能も備わっています。

また、音量を調整する為のボリュームや、複数のオシレーターを使用した際にミキサーを備えています。

いくつかのオシレーターをレイヤー(重ねる)事により、オクターブ違いや、微妙に音程をずらすディチューンと言った効果を得られます。

ディチューンはスーパーソウが有名なので、検索すればすぐに見つかると思います。

サンプリング系のシンセでは、ピアノとストリンスを重ねたり、サックスとシンセリードを重ねたり出来ます。

シンセサイザーの醍醐味!!「フィルター(VCF、FILT、Filter)」

オシレーターを通ってから、次に通るのがフィルターです。

フィルターとは、高音又は低音、及びその両方をカットする物です。

まずは、タイプを決めましょう。

一般的な物では、

ローパス(高音成分をカットするもので、分かりやすく言うと、よく効くトーンだと思ってください)

ハイパス(ローパスの逆でローをカットするもの)

バンドパス(ハイとローをカットする)

などがあります。

ローパス
ハイパス
バンドパス

この時、4とか6とか12とか出て来る機種があるのですが、これはポールと言って数字が小さいほど、なだらかなカーブで、数字が大きいほど急なカーブで減衰させる事が出来ます。

EQで言う、Qみたいな物ですね。

(コンプとEQと言う記事も書いているので、そちらも参考にしてみてください。)

次のパラメーターは、”カットオフ“や、”Hz“と言ったものを弄って、どれぐらいの周波数(ざっくり言うと、高音域と低音域)をカットするのか決めて行きます。

注意点ですが、ローパスを選択した場合、0Hzに近い値に設定すると音が出ません。

ローをパス(通す)訳ですから、聞こえない周波数帯域までカットすれば当然聴こえなくなります!

ハイパスの場合は逆だと考えてください。

そして、”レゾナンス“と言うパラメーターですが、これはクセをつける時なんかに使います。

カットする帯域のみをブーストする物で、ミョンミョンしたベースや、リードによく用いられます。

そして、ドライブと言うパラメーター。

フィルターで音をブーストしたり、歪ませたりする特に使用します。

シンセサイザーで使用すると、カットオフで設定した帯域に厚みが出たりします。

ベースやリードなどでは派手なサウンドを狙うこともできます。

ドライブはお馴染みなので特に説明する事はありません(笑)

時間的変化を!!エンベロープ(ENV)

とりあえず、エンベロープまでマスターすればとりあえず音が出ます!!

エンベロープは音量の時間的変化(エンペロープが2基以上ある場合、一つは他のパラメーターのパラメータの時間的変化)を設定するパラメーターです。

基本的にはアタック、ディケイ、サスティーン、リリースで構成されていて、アタックから順番に順次ボリュームをコントロール出来ます。

音量で言うと”アタック”では、鍵盤を押してから(ないしは、打ち込みした発音のスタートのタイミング)からどれぐらいの時間をかけて一番大きい音量に達するかを決めます。

“ディケイ”は”サスティーンへ変わるまでの時間で、”サスティーン”は鍵盤を押している間の音量を設定します。

私の教えている方の中には、この2つの設定が上手くいかず、苦労している人は多いのですが、最初はあまり難しく考えないで下さい。

音作り編で、他のパメーターも弄った、私の作ったプリセットを紹介しつつ、解説しますので、今の所は音量だけにしましょう。

鍵盤を押している間、音を伸ばし続けたかったら、サスティーンを上げましょう(ストリングスや、シンセリード、シンセベース等)。

この時、サスティーンを最大まで上げるとディケイは機能しないと言うか、特殊な場合を覗いて、意味がなくなります。

逆に押していても徐々に消えて行くようにしたり、すぐに消えて行くような音を作りたいのであればサスティーンは無くして、ディケイを上手く調整しましょう(エレピや、プラック等)。

“リリース”は鍵盤を離してから、どのくらい音を伸ばすかを決めます。

余韻が欲しい場合は長く、いらない場合は短く設定してください。

「LFO(Low frequency oscillater)」

最後にLFOです。

仕組みを説明すると、マニアックな話になるのでまたの機会にしますが、この”LFO”は様々なパラメーターの値を”周期的に”上下する事が出来ます。

実際どの様な効果が得られるかと言うと、トレモロや、オートパン、ビブラート等、様々な効果を得ることができます。

パラメーターですが、まずは”ソース”。

何に対して変化を与えるかを決めましょう。

次にシェイプを決めましょう。

“シェイプタイプ”は上記した”オシレーターの波形と同じ”です!

オシレーターの波形と同じとはどう言うことかと言うと、例えばLFOのソースを音量に設定し、極端に掛けたとします。

すると、矩形はでは、音量が急に上がり、急に無音になり、また上がりを繰り返します。

ソウではなだらかに上がり、急に無音になります。

サイン派では、上下共になだらかに変化します。

この様に、波形の形通りに時間的な変化を起こします。

次にソースとなるパラメーターに対する上下幅を決めます。

例えば音程を変化させるのであれば、半音以下なのか、あるいは1オクターブなのかと言った具合です。

そして最後に、Hz(一周期の時間)を決めます。

LFOは本当に様々なパラメーターに時間的変化を与える事が出来るので、アイデア次第でいくらでも楽しめます!!

さて、これで基本中の基本は以上です。

今回は、私が音を作る際の順番で紹介しましたが、正直なところ、好きなところから作って大丈夫です。

さて、次回ですが、シンセサイザーの種類について解説したいと思います。

シンセサイザーと一括りにしても、音の作り方や、構成は様々なので、その辺を詳しく、そして優しく解説したいと思います!!

シンセサイザーを導入、もしくは今持っているシンセサイザーがどれに当たるのか、それが分かれば音作りもしやすくなると思います!

では、また次回!!

“プロフィール”

太田好泰

ミュージックインストラクター、作編曲、レコーディングエンジニアから、マスタリングエンジニアまでマルチに活動。

また、電子工学の知識を生かし、エフェクター等、電子楽器の回路設計、修理も担当。

プロデューサーとしての依頼があった事をきっかけに、肩書きをサウンドデザイナーに変更。

現在、若い世代の育成を目指しながら音楽活動をしている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました