リズム感、テンポ感の練習で必ず使うクリック練習。
大半のスタジオでもドラムの近くにセッティングしてあったりしますよね。
「ドライブ感のある曲を演奏する時、モタってしまってかっこ悪い。」
「しっとり聴かせたい曲なのに走ってしまう。」
それを少しでも解消するためにクリック練習は必須。
でもこんな意見もよく聞きます。
「ちゃんと頭は合っているのにどうにもノれない。」
「どういう風に使ったらいいのかわからない。」
そんな君はクリックをうまく使えていないだけだ。と断言します。
意識、使い方を変えてみて欲しい。
ちょっと工夫するだけで練習が楽しくなります。
一度実践してみてください。
1.意識改革
僕が提案するクリック練習をする時の意識はこう。
「俺の演奏でクリックを踊らしている。」
ちょっと何いってるかわからない?という君、最後まで聞いて。
クリックを使った練習の際、クリックに合わせることに意識がいっていませんか?
もちろんそれはすごく大事なこと。
でもクリック練習が苦手な人は「合わせなきゃ!」という意識がより体の緊張を生んでズレる。
それによってクリックを聴いてから演奏してしまうのです。
そしてどんどんクリック練習が嫌いになる、という負のループが生まれます。
君はクリックに主導権を握られているのです。
「俺の演奏でクリックを踊らしている。」に意識をシフトすれば主導権が自分になります。
この主導権は自分というのはとても大事です。
実際にステージで演奏する時、やっている音楽にもよりますがクリックがない場面はまだ多いです。
主導権がないまま練習していた君はテンポキープの軸を失って演奏しています。
そんな状態でステージに立っているわけです。
そりゃヨレるよね。
普段の練習からこの意識を持ってクリック練習を行えば、君の演奏の中に自然とクリックが刻まれるようになります。
当たり前ですが、クリックは機械なので途中でズレることはありません。
しかし、あくまでクリックは基準。
絶対にズレない激烈うまいパーカッショニストぐらいの感覚でいてください。
そして、そいつを踊らせるのです。
演奏しているのはクリックではなく、君なのです。
2.まずは裏拍から
まずは裏拍でクリックが取れるようになりましょう。
<<<裏拍でクリックを鳴らす
裏拍とは4/4拍子の曲で「1と2と3と4と…」とリズムを取った時の、「と」の部分が裏拍(○の位置)です。
「ワンエンッ ツーエン スリーエン フォーエン」のエンッの部分です。
表でしか鳴らしてなかった人はまずはこれができるようになりましょう。
これだけでも効果ありです。
このクリックの鳴らし方をする方法で言葉をはめたり、変拍子を挟んだりする方法もありますが、
個人的にはクリックとクリックの間で「1、2、3、4」と言ってみるのが1番だと思います。
続けていれば、自然とクリックが裏にハマっていきますよ。
しかし、この鳴らし方は常に同じ場所でクリックが鳴るため、あまり熱心に裏拍だけ練習していると、クリックが鳴る位置を体が覚えてしまい、結果合わせにいってしまうのです。
表拍だけで鳴らしていた時と同じ現象が起こります。
3.クリックを踊らせる練習法、付点4分音符で鳴らしてみよう!
そこで私がお勧めする鳴らし方はこちらです!
このようにクリックを鳴らせば、自然とクリックが躍りだすのです。
<<<音声はこちら
これは曲に対して付点4分音符でクリックを鳴らして練習する方法です。
クリックで付点4分音符の位置でクリックを鳴らす際の方法はこちら。
まずはこのように4/4拍子で3連符をとりましょう。
教科書に出るような基本のリズムの1つですね。
そしてその3連符で2拍3連をとります。
2拍3連とは、2拍を3等分した拍子の取り方です。
下の画像、音符下の<が2拍3連の位置になります。
その2拍3連を8分音符にして4/4拍子を取る。
そうすれ付点4分音符でクリックを鳴らせます。
ざっくり言うと3連符を4つで割っちゃいましょう、という話です。
このクリックの使い方の良いところは常にクリックの位置が移動することです。
画像の○マークを見ると1つ目は1拍目の頭で鳴っていますが、2つ目は2拍目の前、つまり1拍目の16分裏で鳴っていますよね。
普通に表や裏だけで鳴らしていたらあまり意識しない音符の部分にクリックが鳴るようになります。
自分がしっかりリズムキープしてクリックが付点の位置で踊っているイメージを持ちましょう。
この練習の時は「1,2,3,4」と自分の口で拍子を声に出しましょう。
アクセントを声で発すれば、より惑わされにくくなります。
理屈は分かったけど、既存の曲で鳴らすにはどうしたらいいの?
いちいち考えるのがめんどくさいよーって人は、既存曲の練習の際は曲のテンポの2/3でクリックを鳴らせばこの鳴り方になります。
その際はクリックが2台あった方が楽です。
テンポ120なら、1台を120で、もう1台を80にすれば、上の音声データのようになります。
自然に取れるようになるまでは、両方鳴らして練習して慣れてきたら120のクリックを消して見ましょう。
最初はこの鳴らし方はちょっと難しいかもしれませんが、それは君が今まで意識してこなかった音符の弱いところにクリックが鳴るからです。
これを鳴らしながらちゃんと1曲丸々弾けるようになる頃にはあら不思議…クリックが踊っているように感じるはずです。。
まるでクリックと一緒に踊っている気分でいつの間にかこっちも気持ち良くなってきます。
まとめ
1.クリックに合わすのはなく、感覚は「俺の演奏でクリックを踊らしている。」
2.まずは裏拍からとってみよう。
3.付点4分音符でクリックを鳴らそう。
いかがでしたか?
これができるようになれば
「俺の演奏でクリックを踊らしている。」
というところにたどり着けるはずです。
バンドの全体練習でも効果ありで、グルーヴも生まれ、リズムのヨレが改善されるはずです。
一度試してみてください!
ではまた。
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