こんにちは。
前回は、スケールについての基礎としてスケール・ディグリーやスケールノート、ダイアトニックスケールまで学んできました。
これらの基礎を活かしていくのが今回のコラムです。
どうしてもソロやアドリブは、人によって偏りがちで同じようなものしか弾けない場合が多々あります。
しかしながら、後述するモードやドミナントスケールを学ぶことによって、その問題を解決することができます。
スケールにはモードという、よりコード進行に沿ったメロディやアドリブを作る際に用いられるものがあります。
モードもスケールの一種ではありますが、7種類という特定の数があり、またそれぞれ特性が存在します。
これらの特徴を掴むことが今回のコラムで大事なことになります。
また、前述したソロやアドリブはモードを覚えるだけでも幅が一気に広がりますから、直ぐにでも実践してみましょう。
1 モード
スケールはスタートする音を転回することによって音の配列が変わります。
それによって、メジャースケール、マイナースケールにはない独特な音を持つスケールが出来上がります。
これをモードといいます。
今から7種類のモードを順に追って学んで行きましょう。
・イオニアンモード
メジャースケールの第1音をスタート音とするスケールをイオニアンモードもしくは、第1旋法と呼びます。
コード進行の中ではメジャーのトニックコードで使用されますが注意点があります。
第4音はコード構成音の3度音とぶつかってしまうので、多用、強調した使用は控えめのほうがいいでしょう。
例として、Cのトニックコードはドミソシとなりますが、4音のファがぶつかる事でコードサウンドが壊れてしまうからです。
・ドリアンモード
メジャースケールの第2音をスタート音とするモードです。
第2旋法とも呼びます。
スケール・ディグリーでいうと、3、7の音を半音下げた形なり、マイナースケールの中でも多少明るいフレーズを作りやすく多用されます。
先程のイオニアン同様、第6音がコードサウンドを壊してしまうので多用や強調は控えましょう。
・フリジアンモード
メジャースケールの第3音をスタート音としたスケールで、第3旋法に当たります。
非常に暗いサウンドに特徴があり、暗さの中に民族音楽的な暗さも持ち合わせています。
Cメジャーの曲であれば、Em7で良く利用されるスケールで、スケール・ディグリーは2、3、6、7の音を半音下げます。
第2音と第6音はコードサウンドを壊すので上記のスケール同様、強調するのは控えて下さい。
・リディアンモード
メジャースケールの第4音とスタート音としたモードで第4旋法に当たります。
また、メジャー系のモードで通遼のイオニアンモードよりも明るいサウンドを得ることが出来ます。
スケール・ディグリーは第4音を半音上げます。
この半音上げが明るいサウンドに直結しています。
・ミクソリディアンモード
メジャースケールの第5音をスタート音としたモードで第5旋法となります。
リディアン同様メジャー系のモードです。
スケール・ディグリーは7の音を半音下げます。
これによりドミナントサウンドが生まれ、コード進行の中ではドミナント7thコードで使用されます。
第4音がコードサウンドを壊してしまいますが、先のモードと違い代替としてドミナント7th(sus4)が使用出来ます。
これは、ドミナントサウンドを出せることが大きな要因となっています。
・エオリアンモード
メジャースケールの第6音をスタート音とした第6旋法のモードです。
スケール・ディグリーは3、6、7の音を半音下げます。
もう気づいた方もいるでしょうがナチュラルマイナースケールとエオリアンは同義のスケールです。
第6音が特徴的なサウンドですが、多用しすぎするとコードサウンドを壊してしまうので注意が必要です。
・ロクリアンモード
メジャースケールの第7音をスタートとしたスケールで、第7旋法に当たります。
モードを考えて作曲されている曲ではデミニッシュサウンドが表れるためあまり使用されません。
スケール・ディグリーにも顕著にその特徴が出ており、2、3、5、6、7音を半音下げた形となります。
第2音がコードサウンドを壊しやすいので多用は避けたほうが無難です。
ディミニッシュは効果的に配置すればとても良い効果を発揮するコードです。
ジャンルによっては多用されますから、そんな時には出番があるかもしれません。
2 終わりに
7つのモードの特徴を挙げてきましたがどうでしたでしょうか。
コードサウンドを壊しやすい要素やコード進行によっては使いにくい等、色々と学べたと思います。
コードに乗せて、スケールもモードも反復して覚えるのが一番です。
何よりも基礎が大事ですから、今回学んだことを是非実践し現場で活かして貰えれば幸いです。
次回は変わったスケールや特殊なスケールを学んでいきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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