ギターやベースを弾く人の家に行ってみたら、何本も部屋にギターやベースがある・・・なんてことは珍しいことではないですよね。
ドラマーもスネアを持っている人は多く、2台以上のスネアを持っている人、というのもそれなりに見かけます。
バンドでドラムを叩くとき、「スネアの音」は言わばドラマーの顔とも名刺とも言える存在と言っても過言ではないですね。
ところで、スネアを買う時、全く同じチューニング、ヘッド、スネアサイド、スナッピーで比べた事がある人は意外と少ないのではないかと思います。
筆者は「純粋にシェルの違いだけでどれだけ変わるのか?」という疑問を持ってから、機会があればやってみたいと思っていたのですが・・・・。
意外なところでそれが実現しました。
今回の記事は「情熱はあるが傾ける方向が独創的」とよく言われる筆者の、普通とはちょっと違うセカンドスネアの購入からの考察を記載していきます。
1.乗せ換えについて
学生の頃からDTMをやっている筆者は、ある意味パソコンオタクでもありました。
今でこそメーカー、性能にこだわらなければ39,800円とかで安いパソコンがありますが、昔は自作した方が安く自分好みのパソコンを組むことができました。
自作したら分かるのですが、パソコンが壊れた時はどの部品が壊れたかというのが切り分けでき、そのパーツのみ交換すれば生き返ります。
楽器でも、知り合いがギターやベースのピックアップとかを純正品とは全然別のものに交換をしているのを見せてもらったりしていました。
そんな環境があったせいか、モノを手に入れる時には、新品のものを買うことと、部品の組み替えとかリペアして入手することと両方から考えるようになっていました。
それが今回の記事につながっていきます。
よくホームページとか雑誌とかを見ていると、このスネアはこういう音だ、というのを見かけます。
絶対音感持ちでありピッチの高低差を聞き分けるトレーニングを管楽器で嫌というほどさせられた筆者からしたら、どうなのそれって感じがしていました。
「絶対音感持ちが全く同じにチューニングしてシェル以外他のパーツを同条件に乗せ換えて実験したなら信用できるんだけど、写真見る限り新品のままじゃん」と。
今思えば素直に情報を受け入れられないひねくれものだったのですが、パソコンのジャンクパーツをあさりに某大手中古ショップに寄った時、ふとその疑惑がよみがえってきました。
2.出来心でやった、今も後悔はしていない
お目当てのパソコンのジャンクパーツがなかったので、楽器のジャンクコーナーへ。
ボロボロになったスチールシェルのスネアが置かれているのは知っていたのですが、ちょっとしたひらめきがあったので、ゆっくりスネアを見ることにしました。
シェルは手触りがザラザラするレベルで汚いサビっぽいものが全体にまんべんなく浮いており、ヘッドは変色した上に、どうやったらここまでベコベコになるんだと思うほどの凹凸ができていました。
ただし、スネアサイド、スナッピーは問題なさそうでした。
家にシルバーポリッシュがあったことを思い出したのと、そのスネアが500円という格安の値段だったので、そのままレジに直行。
持ち帰った後は分解してポリッシュと不要なタオルで半日かけてゴシゴシ。
見た目は新品以上のピカピカに磨きあがりました(笑)
所持していたブラスシェルスネアのためのヘッドのストックがありましたので、それを張ってみました。
また、経年劣化した時のために同じピュアサウンドのスナッピーのストックがありましたので、それに乗せ換え。
すると店頭においてある新品のスネアっぽいレベルに仕上がりました(笑)
で、がっつり同じピッチにチューニングして叩き比べ。
スネアサイド以外はほぼ一緒の条件ですね。
結論:確かによく言われている通りブラスシェルは明るい音、スチールは万能っぽい音で音色は多少違うけど、どっちも良い音するじゃん。
結局、良い音にするにはチューニングが大事で、そこからさらに好みの音色を求めるのなら材質とかにこだわるのがいいのかなと思いました。
3.セカンドスネアの末路
元値500円とは言え、結構いい音がするので自分が出演する時に時々持っていくようにしていました。
その中で、対バンしたドラマーでこのスネアを非常に気に入られた方がいました。
ライブ直前にストレイナーか何かトラブルがあったらしく、困っていたみたいだったので貸し出したら超好みの音だったらしく・・・・。
ポリッシュで磨きまくったので普通のスチールより光沢が出てたのと、チューニングにも結構神経使っていたので、見た目、音色共に興味を持ったのだとか。
筆者からしたら実験の役目は終わってしまっているので、そのうちどこかに売っぱらおうかと思っているという事を伝えると、譲ってくれとの交渉が!!
材料費がペイできたらいいなと思っていたんですが、なんだかんだで作業費も考慮して1万円でもらわれていきました。
4.終わりに
楽器の音色をより良くする、ということはバンドマンなら誰しもがこだわるポイントですよね。
ただ、頑張ってちょっとお高い楽器を買ったときは、色々いじったり実験するのには気がひけると思います。
2つ目の楽器も予算ギリギリで攻めるという考え方もアリですが、逆にリペア用を買ってみるのもアリだと思います。
ためらいなく分解やパーツ交換ができますし、純正品をただ使うのみ、というよりも知識やトラブル対処法が身に付きます。
筆者のまわりにもスネアは持っているけど細部まで分解したことがない人って意外と多いです。
もし「いじってイイ音を出してみる」ことに興味があれば、ジャンクスネアを買って思うがままに改造手術(?)してみるのをオススメします。
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