最近では重低音が聴いたイヤホンが主力となっています。
家電量販店を始め、楽器屋やコンビニなどでもイヤホンが手に入るようになりました。
世の中には多くのイヤホンで溢れていますが、我々音楽を制作したり、楽器を弾く者など音楽に関わる人たちは、どのようなイヤホンを使うべきなのか、今回はイヤホン選びのポイントについてご紹介していきたいと思います。
ポイント1:フラットな音が再生できること
冒頭にも申し上げたように、最近では重低音をきかせたイヤホンが多く登場しています。
これらは鑑賞用のイヤホンという部類に入ります。
しかし、音楽を制作したり、楽器を演奏する人たちは、とにかく音質がフラットなイヤホンを購入して使うべきなのです!
実際の音にさらなる迫力などを追加すべく、イヤホンにチューニングが施されています。
ありがちなのはドンシャリの設定、つまり低音と高音が強調されており、中音域がカットされているタイプです。
観賞用としては、最高のチューニングですが、我々音楽を制作する者、奏でる者の視点から見てどのような問題があるのでしょうか。
一番は、その楽器本来の音とイヤホン越しに聞くモニタリングの音の間に、かなり大きなギャプが生じてしまうということです。
エレキギターであれば、あなた好みの音に設定したつもりが、他のスピーカーで聴いた時に全く予期せぬ音になっていたという問題です。
また、ミキシングやマスタリングにこの鑑賞用のイヤホンを用いることは危険です。
リスナーの再生環境は様々であり、必ずしも鑑賞用のイヤホンを使い楽曲再生しているとは限りません。
観賞用イヤホンでミキシングからマスタリングを行い、迫力のある音に仕上がったとしても、環境によっては貧弱な音に聞こえる場合もあります。
一般的な再生環境でイコライジングされていないことを、まずは想定しミキシングやマスタリングを進めていくのが、そもそも鉄則です。
本質的な音を聴き、自分の届けたい音を作るためには、まずは自分が正しいリスニング環境を整えることが必要です。
特にこの際、大きくイコライジングされていない、出来るだけ裸の音が聞けるフラットな音質のものを使っていただきたいと思います。
フラットな音質のイヤホンがわからない場合は、SONYのMDR-EX800STという商品をおすすめします。
音楽業界や放送業界で標準とされる、MDR-CD900STのイヤホン版として、販売されており、かなりフラットな音で業界においても定番のものという安心感があります。
ポイント2:長く使えるもの
リケーブルができるものをお勧めします。
普通のイヤホンはイヤホンケーブルの交換というのは不可能ですが、交換できる機種があります。
なぜ、長く使えるものがいいかというと、買ったばかりのイヤホンと使い込んだイヤホンでは音が異なってくるからです。
私は以前、3年ほど使っていたイヤホンがある時故障し、同じイヤホンを新品として、改めて買うことにしました。
同じ音だろうと思い買ったのですが、音が痩せており少し耳障りな高音が聞こえていました。
3年ほど使っていた方では、そのようなことを日常使っている際に感じることがありませんでした。
ここで気がついたのは、長く使い込んだイヤホンと新しいイヤホン、同機種であったとしても音質が変わってくることがわかりました。
やはり、音質が変わってくると音作りなどが変わってきてしまい、慣れるまでに少し時間がかかってしまいます。
使い慣れたものだからこそ「いつもの音が作れる」こういった感覚が大事だと思います。
できるだけ、長く愛用できるようにメンテナンスなども欠かせないですし、ケーブルが交換できるものを選ぶことが必要だと思います。
ポイント3:値段は安すぎず、高すぎず
最後のポイントですが、よく生まれる疑問です。
私も結構「イヤホンはどれくらいの値段が良いの?」と聞かれることがあります。
確かに、イヤホンの値段の相場感は微妙なところがあります。
私的には、1万円後半~3万円くらいの金額のものが良いのかなと思います。
ポイント1でご紹介した業界標準の音を搭載したイヤホンも、大方2万円ちょっとなので相場的には、そのくらいなのかなと思います。
あくまでも、値段で選ぶのではなくて、フラットな音であり原音に忠実であることが一番大切です。
まとめ
今回は3つのポイントがありました。
・フラットな音であること
・長く使えるもの
・値段は高すぎず安すぎないものを使う
ということでした。
本当にイヤホンの相談は多く、普段何を使っているのかということをよく聞かれます。
これらのポイントを抑えることによって、あなたの作った音がより多くの人に想いのまま、届くのではないかと思います。
多くの人が聞く音であることを、制作する者、奏でるものは意識し、出来るだけ誰が聴いても心地が良かったり、世界観がわかる音作りをする意識を持ちましょう!
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