ピアノコラム①バンドへ加入、やってみたいピアノ経験者へ。そして迎えるバンドメンバーの心構え。

ピアノ・キーボード関連
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こんにちは。

普段はベースのコラムを書いておりますが、今回はピアノやキーボードについてお話しましょう。

私自身、クラシックピアノもやっておりますので理解できるのですが、バンド内で違和感を覚えたことが沢山あったのではないでしょうか。

これから始める方もきっと違和感に気づくでしょう。

TAB譜って何だろう?

楽譜は読まないの?

強弱記号がない。

ペダル符も無い。

調律に違和感がある。

テンポの取り方が曖昧。

周りの楽器に音の強弱をつける概念が薄い

等々、私が良く言われていたのが、普通に弾いているのに「何か違う」と言われることや、「もっと自由に弾いていいよ」という謎の言葉などです。

これらの疑問は、エレキギターやエレキベース、ジャズピアノを弾いている人達からすると、当たり前のことすぎてハテナマークが出るはず。

畑違いなのもありますが、双方にかみ合わないことが多く出てきます。

こういった状況が長く続くと鍵盤奏者に負担が大きくのしかかりますから、周りもしっかりと勉強し、分かちあえばきっと良いバンドサウンドを得ることが出来るでしょう。

お互いに歩み寄りが必要ですからこれから学んでいきましょう。

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1 クラシックの考え方

一概にクラシック音楽の定義といっても、論文が書ける文量になりますので、基本的なことをおさらいしていきましょう。

まず、クラシック音楽は古典的という意味合いで、15世紀以前から現代まで続く伝統ある音楽です。

ルネッサンス、バロック、古典、ロマン派、印象、近代·現代音楽と時代の移り変わりと共に沢山のジャンル分けがあります。

ロックも一概に1つの括りに出来ないですよね。

ハードロック、グランジ、プログレ、ジャズ、グラム、ヘビィメタル等沢山のジャンル分けができますよね。

演奏技術も一緒で、それぞれのジャンル特有の和音や演奏方法を用いたりするのもクラシックと同様です。

大きな違いとしては、規模が挙げられますが、バンドのような少人数制の演奏曲も沢山あります。

2人ならデュオ、3人ならトリオのように各々の楽曲に必要な人数が決まっています。

また、テンポや調律等にも厳格であり、オーケストラでは指揮者がその全てをコントロールすることで楽曲の善し悪しが決まってしまいます。

バンドで例えるのであれば、マスタリングする方やプロデューサーだと思ってください。

舵取りが上手くいかなければどちらのジャンルでも良い評価は頂けません。

では、ピアノに対してのお話になりますが、ピアノはソロでこなす曲が多いです。

ベースとドラム、ギターを1人でしていると思ってください。

譜面通り正確にテンポを刻み、変化させ、主旋律に対して伴奏を行う。

このように1つで全てをこなせる万能な楽器なのです。

しかしながら、個々の楽器の個性を1つ1つ出すことは出来ません。

ですから、バンド内に取り入れると引き立つ楽器でもあるのです。

2 バンド内でのピアノ、キーボードの違い

まずは、調律です。

ピアノは442Hzが基本であり、オーケストラ等でも同じく442Hzを用いります。

しかし、バンドの多くは440Hzでありこの調律にも違和感があります。

私自身がそうでした。

しかしながら、これはバンド内で使用されるHzに合わせればいいので前持って知っておくと良いでしょう。

次にテンポです。

クラシックはテンポに厳格で、はしる、もたる、揺れる等が許されない風潮があります。

逆にバンドでは盛り上がればテンポアップもありますし、常に普段と同じテンポというわけではありません。(収録を除く)

こういったところはドラマー泣かせなところもあるので申し訳ないところでありますが、クラッシク程厳格ではないということを抑えておきましょう。

また、クラシックあがりの鍵盤奏者が困るのが楽譜です。

ピアノやキーボードの楽譜は通常の楽譜なのに対して、他の楽器はTAB譜になっています。

TAB譜になると音符では無いので和声などがわからなくなり困惑してしまいます。

ですから、共通事としてコードネームがあるのです。

コードネームをしっかりと勉強している人もいますが、調で覚えている人が大半なのでここもクラシック経験者には辛いところでしょう。

経験があるのに上手く弾けないのは、こういったことが原因で起こっていることを周りがしっかりと認知してあげましょう。

あと、クラシックで特徴的なこととして音の強弱があります。

音の大小で、演奏する曲の表現力を上げる効果がありますが、あまりにも強弱の幅が大きいため他のジャンルではあまり利用されません。

バンドのようにヴォーカルのために音を下げるのではなく、曲全体のために強弱をつけることが決定的な違いになります。

バンドではPAや機器を使ってそういったことをしますが、クラシックでは自らの手でそれを行っているので違和感があるのです。

つまり、両者とも強弱の概念はあるが、やり方がアナログなのかデジタルかの違いです。

3 アドバイスとおさらい

ここまで色々お話してきましたが、まとめに入りましょう。

まず、大前提としてどちらのジャンルも素晴らしい音楽を奏でることには変わりはありません。

ただ、考え方や奏法、環境が違うだけでこんなにも溝を作ってしまいます。

ですから、最後に今までのおさらいをしたいのです。

双方が分かち合うことが出来ればバンドサウンドはもっと良くなるはずです。

新しいピアノ、キーボードさんへのアドバイスとしては、

調律はバンドに合わせましょう。

テンポはそこまで厳格で無くとも良いです。

和音は、他の楽器がTAB譜ですのでコードで覚えましょう。

強弱は自分では無く、PAや専門の方がしてくださいますから任せてみて下さい。

こういったことに次第に慣れ、バンド練習等をすると世界が変わります。

とても楽しくアグレッシブです。

ピアノでのソロ演奏は自分との戦いですが、バンドには仲間がいます。

悩んだら相談する。そのまま放置しない。

これだけしっかりやっていればきっと直ぐに立派なピアノ、もしくはキーボード奏者になっているでしょう。

終わりに

今回は、ピアノ経験者がバンドに入ったらどう考えるべきか解説してきました。大体の方はピアノをかじっているか経験者を募集するはずです。

しかしながら、自分がやってきた世界観とは全く違う場所へ行くわけですから、迎える方も知識があると来る方も安心するでしょう。

次回は、バンド内でのピアノの立ち位置や奏法について学びましょう。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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