「記譜」ができると「仕事」になる

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イキナリですが、「建設コンサルタント」という業種をご存知ですか?

おそらく、100人いたら99人は知らないと答えるのではないでしょうか。

「土木」と聞くと工事現場のおっちゃんが汗水たらして作業するイメージがあると思います。

例えば、橋を作ることを考えると、橋を走るトラックや自動車の重量は合計何十トンにもなり、沈まないように橋の足を地下深くの固い岩盤まで到達させる必要があります。

地下何メートルにその岩盤があるかを測定し、安全確保のための太さの計算、コンクリートの耐用年数、地震時における挙動の計算、環境への影響、実際の図面での設計など、非常に高度な技術を必要とします。

工事に入る前、このような高度な仕事を行うのが、「建設コンサルタント」という業種で、橋や道路一つの設計で億単位の金が動くこともあり、年収1千万円を超える技術者も沢山います。

土木で「実際見えているもの」だけだと、工事している人たちしか浮かびませんが「仕事」となれば実に多様多種なものがあるわけです。

前置きが長くなりましたが、音楽もまた「実際見えているもの」以外にもお金になる事がたくさんあります。

今回はその中の一つに焦点を絞って、記譜ができると仕事になると題して記載していきます。

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1.記譜とは?

楽譜を書く(=記す)ことを記譜と呼びます。

バンドマン向けの記事でよく、楽譜は読めたほうがいいか?的なものをよく見かけますが、楽譜は書けたほうがいいのか?というものはあまり見かけたことがありません。

たまに曲の構成をメモ程度に書くことを楽譜を書くという感じで紹介しているサイトや動画を見かけますが、あくまで自分用のメモですよね。

自分一人のパートだけをこなすのであれば、楽譜を読み書きする必要はありません。

他人に「こう演奏してほしい」という場合に記譜が出来ると正確に伝わります。

記譜できる人間からすると、「このところでフンフフーンだからこうぐわっと欲しいんだよね」というような鼻歌と妙な形容詞で意思疎通をしようとして、あまり伝わってないのを見ると「お・・・おう・・・」ってなります・・・。

2.音楽を作る上での編成の固定概念について

ところで、バンド組もうぜって話になると、とりあえずボーカル・ギター・ベース・ドラム(&キーボード)というのが共通認識かと思いますが、何故この編成がデフォルトなのかと疑問に思う人って意外と少ないのではないかと思います。

確かにメロディー・和音・低音・打楽器があると完結しますが、TVのCMで流れている大御所のバンドや歌手のツアーのステージって結構他のパートが乗っていたりしませんか?

バンドスコアを見ると明らかにギターの数が多かったり、バンドメンバー以上の数のパートがあったりしませんか?

また、アマチュアバンドのライブで、ギターが普段和音を弾いているけれど、ソロになった瞬間、バッキングが無いために急に音楽が痩せてしまっているのに本人は得意げにピロピロやっている光景を目にすることが時々ありませんか?

冒頭でも記載させて頂きましたが、好きなバンドのメンバーのみなど「見えてるもの」だけを追うと編成という一か所だけでも薄くなってしまいます。

3.日常における様々な音楽シーン

バンドの人間からすると、「音楽の演奏」はライブハウスと言った、ステージがあり、照明があり、専用の音響機材があるような、全てお膳立てされている会場での事を言う場合が多いですが、ちょっと固定概念を崩して、日常の音楽の演奏を考えてみましょう。

例えば会社の新年会や忘年会。様々な人が集まる会社では、楽器をかじった人がちらほらいるのもめずらしくなく、「演奏する?」って話が出るのも自然です。

「社歌」を作ろうと社長が突然言い出すこともあります。

楽器ができる人が数人いたら編成のことなど考えずに結婚式の余興を頼まれる場合もあります。

幼稚園に置いている楽器で子供たちがマーチングをやってみようという案が出る時もあります。

ふと日常生活を見てみると、音楽をするシーンなんてものはそこかしこに転がっています。

4.記譜は仕事になる

筆者は高校生の頃、「楽器を演奏したことがない」知り合いが独学でコードの勉強をして文化祭で彼の所属するパソコン部で自作の音楽CDを出していたことに衝撃を受けました。

そのまま真似をするように楽譜入力系の音楽ソフトで既存曲を打ち込んで遊び、記譜というものに興味を持ちました。

そして大学生の時に、楽器が出来る人たちが近所の幼稚園で演奏しようという話がありましたが、編成が偏っていたため楽譜を書いて提供しました。

すごく驚かれて「コイツ楽譜が書ける」との噂が広まったようで、普通はあり得ない編成(エレキギターとフルートとか)で演奏するようなケースになった人達からちょくちょく依頼が来るようになりました。

ぶっちゃけ単音楽器とピアノくらいの編成なら30分もあれば作成できる上に、作業量に対して意外と大きな謝礼が頂けます。

さらに、吹奏楽やピアノ、バンドなどジャンルを問わないと楽器人口は意外と多く、先述したように音楽を演奏する機会は色々あるため、ある程度噂が広まると結構依頼が来ます。

著作権上、演奏する曲や場所等によってはお断りする場合もありますが、音楽に携わってお金を得られるというのは大きな充実感があります。

5.意外な副産物

記譜をしていると、曲に対する仕組みやパート間の連携の仕方、魅せ方がどんどん分かってきます。

びっくりしたのが、単純すぎるコード進行だけれども、楽譜が書けるがために、色々な仕掛けをして非常に入り組んだように見せかけて作った曲(スコア、パート譜)をあるバンドに提供したら、そのバンドのライブに来ていた経営者のお客さんから「ウチの企業のテーマソングとして使わせてほしい」と依頼がきました。

コード進行はイントロ、Aメロ、サビ、間奏が全てD→G→A→Dという超単純な進行で、Bメロだけマイナーが来るコードを使っただけです。

このこと以外にも、色々なバンドの方と話をしていると、記譜ができることのメリットを感じるシーンが多々あります。

上述したように、記譜はできなくても音楽はできますが、できるようになると凄まじい力を発揮します。

もしバンドでの作曲に行き詰っていたり、隙間時間にできる音楽の仕事をやってみたい人は記譜の勉強をしてみてはいかがでしょうか?

何をしたらいいか分からない、という方はまずは好きな曲のスコアの写譜(手書きで書き写してみたり、音符入力ソフトで入力してみたり)をするところから始めるのがオススメです。

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