今回の記事ではベースの“ポジションとピッキングスタイル”を解説します!
今更弾き方?と思う方もいるかもしれませんが、ベースは弾き方一つで劇的に弾きやすさや音の質感が変わります。
ベースを始めたての初心者から、もっとベースを上達したいというアマチュアの方に向けて、改めてベースのポジションやピッキングスタイルをおさらいしてみようと思います。
1. ベースを弾くときの正しい姿勢って?
まずはベースのポジションとピッキングスタイルを見る前に、理想的なベースの構え方のポイントを押さえていきます。
・ヘッドはボディよりも高く!
ベースを構える際にヘッド(ネック先端のペグの付いている部分)は、ボディより高い位置に来ることを意識して構えましょう。
というもののベースは低音楽器故、同形状のギターなどと比べるとネックが必然的に長くなる作りの楽器です。
そのためギターと同様に構えてしまうとネックが水平に近くなってしまい、ローフレットが弾きにくくなってしまいます。
弾きにくい姿勢での演奏は最悪腱鞘炎などにつながってしまうので改善が必要です。
ではどうすればヘッド落ちを防げるかというとベースのボディが少し斜めに来るように構えると、自然とヘッドが上がりきれいで弾きやすい姿勢になります。
また、長めのストラップの場合はきちんと運指側の腕でネックを持ち上げてあげる事や、ボディの個体別のバランスなどを考慮して構えるのがポイントです。
・ネックと腕の間に空間を作ると尚良し!
ネックを持つ際に運指側の腕とネックの間に空間を作るスタイルが理想です。
この点に関してはどれくらい空間を作るかなどは個人によるのですが、基準としてベースを構えて上から見た際に、体に対して平行にボディを構えてしまうと運指側の腕の空間に余裕がなくなってしまいボディと身体が密着したようになります。
上から見下ろした際にボディが体に対して斜め30度程度の傾きがあると空間に余裕ができて運指がしやすいスタイルになります。
2.ストラップの長さ別弾き方の解説
では次に具体的な弾き方の解説ですが、ストラップの長さによっても最適な弾き方が変わるため今回はストラップの長さ別に解説をしていきます。
・長めのストラップでローポジで構える場合
オルタナやハードロック、V系をはじめとしたロックシーンではストラップを長めにしてローポジにするベーシストが多いです。
Kenkenなどが代表的ですね。
ではローポジの理想的なベースの構え方を見ていきます。
まずポイントはローポジの際にはハイフレットが弾きにくくなる、という点です。
この点を解決するために、運指側の手を通常手の甲が見える形でネックを握るのを、手のひらが見えるように親指をネックの上から回しこんだフォームに変える必要があります。
この際に通常とはミュートの仕方が異なるので注意が必要です。
親指で四弦のミュートをするのを念頭に置いておきましょう。
次のポイントはピッキングです。
フィンガリングの場合、支点の位置の変化です。
通常腕の肘から手首の間の部分をボディの上部において支点にするものの、ローポジではその支点が無くなり肩から直接フィンガリングを行う必要があります。
ゆえに脱力感は出しやすいものの、慣れるまでに少々時間のかかるスタイルです。
最後にスラップのスタイルが決定的に異なります。
通常振り抜き型で行うスラップですが、ローポジの場合物理的な手の長さから通常は振り抜けないためフリースタイルというスラップをしなければなりません。
フリースタイルでは親指が下を向く形でスラップをし、サムピングの後に親指が下の弦に触れることがありません。
これまで振り抜き型でスラップしていた人には少々違和感のあるフォームかもしれませんが、サムピングフレーズなどは格段に弾きやすくなります。
・短めのストラップで臍の辺りで構える場合
ベース初心者や、テクニカル系のベーシストには多いスタイルです。
座って弾いている時と似たような姿勢、ポジションで弾くことが出来るのがメリットでしょう。
そのためローポジと比較して、取り組みやすいフォームと言えます。
構え方のポイントですが、ピッキングの支点がボディの上部に腕が乗ることで先ほどのローポジの構え方とは異なる点に注意が必要です。
支点が生まれることで、力みやすくなるためきちんと肩から肘に、肘から指に力を伝達させたピッキングスタイルを行う必要があります。
亀田誠二さんのピッキングや、ベーシストの大御所ビクターウッテンのピッキングなどが参考として挙げられます。
また、スラップに関してもこのフォームでは振り抜き型とフリースタイルの両方が選択できることも特徴の一つです。
スラップを特に好むベーシストは利き手を胸の下あたりの高さに構えて、利き腕に余裕を持たせたこの構え方をしている人が多いです。
テクニカルな高速スラップなどを弾きたい方はこのフォームで弾くとよいでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
こんなスタイルで弾きたい!という方や、どうやったら弾きやすくなるかわからない、というような初心者の方の参考になれれば幸いです!
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