ギタリストならば、一度はオーダーメイドを夢見る人も多いのではないでしょうか。
世界に一つだけの自分モデル。
プレイヤーにとっては、理想の楽器となる期待を込めて制作するでしょう。
とは言え、オーダーメイドの楽器は完成してみないとわからない部分も多いと、不安になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、100%仕上がりに満足できる保証はありません。
しかし、腕のあるクラフトマンが制作すれば粗悪品になる事は殆どありません。
満足出来るかどうかは自分の好みの傾向を把握しておく事が大切です。
自己分析がしっかり出来ていればオーダーメイドで失敗する可能性は限りなく0に近づけられます。
【ギターのシェイプ】
1番重要と言っても過言ではないルックス。
既存モデルなのか、少し形を変える程度なのか、フルオリジナルなのか。
非常に悩むところではあると思いますが、悩んでいるうちはまだイメージが固まってないと判断した方が良いでしょう。
絶対に作りたい形であれば、悩みません。
【木材の選定】
こちらはそれなりにギター歴のある人ならば、ある程度好みは固まっているのではないでしょうか。
今使っているギターに不満がなければ同じ物を使うのも良いでしょう。
明確な狙いがあるのであれば自分で組み合わせを考えるのもありですが、クラフトマンと入念に相談する事をお勧め致します。
【ギミック系とピックアップのレイアウト】
こちらも後で変更が効かない部分なので、非常に重要です。
まず、ブリッジの種類です。
アームを使うのか使わないのか。
使うのであればシンクロナイズドトレモロにするのか、フロイドローズにするのか、ケーラー等の選択肢もあります。
アームなしの場合でも弦を裏通しにするか等の選択が必要です。
次にピックアップです。
こちらは交換可能なパーツですが、マウントするスペースの配置は事前に決めとかなければなりません。
穴を拡張したり、同じ木材で埋めて再加工等もできますが、せっかくのオーダーメイドならなるべく避けたいですよね。
まずは機能として出したい音を決めましょう。
そして、その通りにマウントした場合にルックスとして不満があるならば、どちらを優先するかを考えましょう。
例えばフロントもリアもハムバッカーの音が良いけど、フロントは見た目的にシングルにしたい。で、あればシングルサイズのハムバッカーという選択肢もあります。
逆の場合ではハムバッカー型でP90サウンドが出せるモデルもあります。
どうしてもP90以外のシングルコイルサウンドが欲しければ選択肢は減ります。
ちなみに擬似系のピックアップも良い音はしますが、純正と全く同じ音ではないので、ネットで比較動画等を見て熟考すると良いでしょう。
【どこで作るか】
ギターやベースをオーダーできる所は個人工房も含めると沢山あります。費用も結構な差が出るので慎重に選ぶと良いです。
①大手メーカーや有名な工房で選ぶ
どうしてもそこで作りたい!というブランドがあるならば迷わずそこにしましょう。
値段は張りますが、安い工房でもオーダーする時点でそこそこの金額になるので、どうせなら満足度を高める方が良いかと思います。
また、大手メーカーや評判の良いオーダー工房は楽器屋での試奏もできる場合が多いので、完成度の参考にしやすいメリットがあります。
②とにかく費用を抑える
ブランドに拘りはないから安く作りたいという人は無名の個人工房が選択肢に入って来ます。
無名だからといって品質が劣るかというと、全然そんな事はありません。
素晴らしい楽器を作れる隠れルシアーは存在します。
但し、バラつきはどうしてもあるので、なるべくなら現地で試奏させてくれる工房を選んだ方が良いです。
遠方で難しい場合は、試奏動画が存在する所に絞った方が無難でしょう。
見積もりの段階でコミュニケーションの相性も確認しておきましょう。
いくら予備知識があってもギター作りに関しては素人な人が殆どかと思います。
最終的にアドバイスを求めてみましょう。
反応が他人行儀だったり、ハッキリしない返答をする所は避けた方が良いです。
また、納期目安を提示しない所もやめておきましょう。
完成まで音信不通状態になったりする可能性があります。
いつ完成するかわからない状態で連絡が取れないと言うのは避けたいですよね。
③トータルバランスで決める
ブランドにも費用にも拘らないという人は、試奏や動画で作りたいと思えるメーカー&工房を絞り込みましょう。
全ての候補で見積りを行い、費用やコミュニケーションの面、音の傾向等で総合判断しましょう。
【まとめ】
ギターをオーダーメイドする際にはまだまだ細かい部分を自分で決める必要がありますが、手持ちのギターを参考に「どうしたいか」を明確にしていれば殆ど失敗はないと思います。
楽器として欠陥があった場合は修正や作り直し、返金対応を求める事が出来ますが、キチンとした物が出来上がった上で「思っていたのと違う」となってしまうのを避ける為にも、オーダーメイドを実行する際は具体的な内容に迷いがないかが重要になってきます。
いつかは作ってみたいという方は是非今のうちに手持ちのギターを触り尽くしてみて下さい!
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