こんにちは。
ローディーという仕事をしている谷と申します。
みなさんは普段どういうチューナーを使っていますか?
何を基準に買いましたか?
今は色んなメーカーから発売されていて、同じメーカーの中でも沢山種類があり、価格帯も様々です。
形は、「ペダルタイプ」「クリップタイプ」「ラックタイプ」などがあり、プロの現場でもこれら3つは多く使われてる印象です。
今回は僕が現場で実際に担当したプロミュージシャン達が使っていたモノや、対バンやフェスで他アーティストが使用してるものの中で特に多かったチューナーをローディー目線で解説しながらご紹介します。
後半ではプロのローディー達が使っているチューナーも解説と共にご紹介したいと思います。
1.プロミュージシャン編
・BOSS / TU-3
こちらはほんとうに現場でよく見かけるチューナーです。
プロ以外でも沢山の方が使われるチューナーだし有名だと思います。
まずプロミュージシャンが選ぶ理由としては
・安心のBOSS製
・使いやすさ
・頑丈さ
だと思います。
現場でチューナーを使うときに一番多く変更する設定はなんだと思いますか?
それは「キャリブレーションの変更」です。
現場によって「440Hz」や「441Hz」に変えるのは当たり前。
モノによっては毎回キャリブレーション値を設定する必要があったり、9Vなど電池を入れておいたら記憶してくれるモノもあります。
しかもキャリブレーションを変える操作が少し面倒だったり分かりにくいモノもあります。
BOSSのTU-3はメーター下にある2つのボタンを同時押しすれば、現在設定されてるキャリブレーション値が確認できます。
そこから上げたければ右側、下げたければ左側のボタンを押すだけです。
非常にシンプルな作りになっています。
BOSSの特徴でもある頑丈さ。
BOSSのコンパクトエフェクター全般に言えることですが、本当に頑丈に作られていて壊れているのを現場であまり見かけません。
※雑に扱っての故障は別です。
そういう信頼がBOSSにはあるので多くのプロが現場で使うのも納得です。
・TC ELECTRONIC / Polytune 3
こちらもBOSSのTU-3と同じくらい現場で使ってる人が多いチューナーです。
ミュージシャンが選ぶ理由として
・ポリフォニックチューニング
・視認性が高いディスプレイ
・高精度なチューニングができるストロボモード搭載
だと思います。
このチューナーの最大の特徴は「ポリフォニック機能」
ギターやベースで全ての弦を鳴らすと同時に検知できることです。
大体はライブのMC中にチューニングをしますが、ポリフォニック機能がついていれば曲中でもチューニングがずれた場合に全弦を鳴らせば、瞬時にどの弦のチューニングがズレているか確認できます。
実際に本番中の曲中でこういう使い方をしてチューニングを直してるミュージシャンを見かけます。
「曲を止めるわけにはいかない」
「でも瞬時にどの弦がどれくらいズレているかわからない」
「他のギターやベースがズレているかもしれない」
などと、色々ピッチがズレる要素がありますが、本番中の曲中で瞬時に自分で自分のところを正確に確認できる機能があるのはとても現場向きの製品だと思います。
・SONIC RESEARCH / ST-300
TU-3とpolytune以外で使ってる人が多いのは?と聞かれたらまずこのチューナーをあげます。
こちらはST-300というタイプですが、実際現場でよく見るのは一つ前のモデルのST-200のほうです。
ミュージシャンが選ぶ理由としては
・高精度なチューニングができるストロボチューナー
・反応速度が早い
だと思います。
今でこそストロボチューナーと呼ばれる高精度なモノは沢山あり、手に入れやすい価格になりました。
ストロボチューナー自体は以前からありましたが、ST-200が発売されたときに±0.02セント精度でのチューナーは他になかったと思います。
そして発売されたときYouTubeなどで他のチューナーとの比較動画が話題になったほど反応速度が早いです。
瞬時に音を検知してくれます。
ただこのチューナーが出始めた頃は高精度すぎるために、
・ライブ本番中チューニングが中々合わない
・瞬時に上げ下げの判断がわかりずらい
などの理由で使うのを辞める方もいました。
使い慣れてしまえばなんてことはないですが、確かに使い慣れるまでに少しだけ時間がかかるかもしれません。
ミュージシャンによって好みが分かれるチューナーだと思います。
・KORG / DT-7
こちらはすでに生産中止されているKORGのチューナーです。
DT-7は現行で沢山ある高精度なチューナーではありませんが、プロミュージシャン達は今でもこのチューナーを好んで使っている方が沢山いらっしゃいます。
理由は様々ですが、
・チューニングが合わせやすい
・ピッチが正確な気がする
など聞いたことがあります。
僕も使ったことがありますが、KORG特有のチューニングメーターが好きな方はいいのかと思います。
・クリップタイプ
クリップタイプのチューナーはプロの現場でもよく使われます。
ただメインチューナーとして使う人は少ないです。
見た目の問題もあるので、ライブやコンサートの本番中はクリップチューナーをつけず、リハーサルのときや楽屋で弾くときに使っています。
本番で使うとしたら、アコギやベースなどLINEで音を録る人が使うことが多いです。
その理由として
・アコギ本体についてるチューナーよりかは精度が高い
・パッと使える
・直列でボードシステムを組んでる人はなるべくチューナーを通した音にしたくない
など使用する理由は様々です。
現場でよく見るクリップタイプは
TC ELECTRONIC / PolyTune Clip クリップチューナー
KORG / pitchclip クリップチューナー
PETERSONのクリップチューナーもたまに見ますが、やはりTCとKORGのクリップタイプが圧倒的によくみます。
2.ローディー編
まずローディーは数あるチューナーの中で買うときに基準となることがあります。
ミュージシャンが視認性、操作性、最新型などを求めて買うように、ローディーもそれらを基準としていますが、多くのローディーがもうひとつ買う基準となるのが、
担当ミュージシャンと同じモデルのチューナーを買うということです。
どんなに高性能のストロボチューナーであろうが、僕らローディーが使いやすくても、実際にローディーが現場で使うチューナーは担当ミュージシャンと同じチューナーを使うことが多いです。
※必ず同じではありません。正解はないので違う人もいます。
その理由はチューニングには個人差がある。
この理由についてもっと詳しく書きたいのですが、この理由はまた機会があればもっと掘り下げて書こうと思いますので今回は省略させていただきます。
なのでローディーは何個も色んな種類のチューナーを持っています。
その中でプロのローディー達が現場で「よく使うチューナー」をご紹介します。
※プロミュージシャン編で紹介した3つもローディーはよく使いますが、被らないようにローディー編では除外させていただきます。
・PETERSON
PETERSONも色んな種類がありますが、現行品の「Strobo stomp HD」「Strobo plus HD」という機種が現場では多く使われています。
Strobo stomp HD
Strobo plus HD
現行品はディスプレイが大きいので、ステージ袖や暗い場所にいることが多いローディーにはとても重宝します。
またStrobo plus HDには立てられる足がついており、機材ケースの上とかに置いて目線をミュージシャンに向けながらチューニングが出来るのでとても便利です。
PETERSONも沢山のプロミュージシャン達が使っていますが、比率でいったら圧倒的にローディーが使ってるほうが多いです。
ミュージシャンと違うチューナーをローディーが使うとしたら
・PETERSON
・SONIC RESEARCH
のどちらかのメーカーがほとんどだと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
BOSSやTCのチューナーはプロ・アマ関係なく大勢の方が使っていて、プロ目線で見てもとても信頼があるチューナーです。
PETERSONやSONIC RESEARCHは価格が少し高くなってしまいますが、ちゃんとその価値あるチューナーだと思います
自分の使い方やパフォーマンスでも合う合わないがあると思いますので、楽器屋とかで色々試してみたりするのが一番いいと思います。
そのときにこの記事が参考になってくれたら嬉しいです。
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