エレクトリックベースは、パッシブとアクティブという二大勢力があることは周知の通り。
両方持っていて、現場によって使い分けるという人もいると思いるが、
そろそろ本気の一本をと考えているあなたに、最適なパッシブベースの選び方を教えます。
[結論]Sugi Guitars のベースがオススメ!
一般的なパッシブベースの特徴として、サーキットがシンプルな分、木材とピックアップの特性をダイレクトに引き出すことによるストレートでコシのあるベースらしい出音が魅力的だ。
音色以外でも、シンプル故にトラブルが少ないというメリットもある。
対して、アクティブベースは、電池駆動のプリアンプを内蔵することによって、多彩な音色をベース単体で作り出すことができる、言わば化学の結晶である。
ただし電池交換のコストや、精密部品の搭載によるトラブルが懸念される。
かく言う私も、アクティブベースの音色に惹かれて、かつてはバキバキ弾いていたが、電池交換をケチっていたことが祟り、ある日のライブで急に出力が弱くなって、ついには音が出なくなるというトラウマ的事件があり、それ以来パッシブしか使わなくなるほどである。
ただ、やはり現場やバンドの音楽性によってはアクティブベースのバキバキとした音を求められたり、ローB(5弦)の再現性の観点から、アクティブベースの必要性は感じていた。
そこで便利なのが、アウトボードのプリアンプである。
エフェクターと同じ立ち位置で各メーカーから出ているが、マーカスミラーの使用で有名なバルトリーニや、アギュラーの製品は多彩なラインナップで人気だ。
そんな中でも著者のオススメとしては、ド定番の”サンズアンプベースドライバー“である。
言わずと知れた名機だが、改めて特徴を紹介すると、プリアンプとしての音色補正に加えて、強烈な歪み、ダイレクトアウトの搭載などが挙げられる。
要するにロー上げ、ハイ上げといったドンシャリ志向に、ジャリジャリとした歪み、が”サンズアンプの音”であり、アクティブベースに求められる音色なのである。
そして、アクティブベースに音色以外にもう一つ求められるのが、ローB(5弦)の再現性がある。
ローBは、音像を出すのが難しい。どういう意味かと言うと、バンドアンサンブルの中で埋もれやすく”何を弾いてるのかわかりにくい”のである。
そこで求められるのが、プリアンプによる音圧の増幅と音色補正である。
ここもかみ砕いて説明すると、音圧を稼いで粒立ちと、立ち上がりのレスポンスを良くし、低音がボヤけないように補正してあげることで ローBが聴き取りやすくなるということ。
音に関すること以外で加筆するならば、世に多く出回っており中古市場も豊富で、実力の割に安価で購入できる利点も挙げておく。
さて、話がプリアンプの話に逸れていっているが、ここで私がオススメしたいパッシブベースとは”Sugi Guitars のNB5“というモデル。
パッシブとは思えないほどの出力で、粒立ちが良くレスポンスの早さを兼ね備え、ローBの輪郭もバツグン、これぞ完成形のパッシブベースといった印象だ。
さらには、ジャズベースと同じく2ピックアップとなっており、音色のバリエーションの豊さから、現代版にアップデートされたジャズベースと言えるだろう。
もちろん、パッシブベースと言えば、プレシジョンベースやジャズベースといった”ヴィンテージ”という選択肢を忘れてはならない。
著者がメインとして愛してやまないのは、何を隠そうプレベである。
1ピックアップで”その音”しか出ない。なんならトーンを外して、1ボリュームにしてあるのでまさに”その音“しか出ない。
これも一つの完成形のパッシブベースと言えるだろう。
ピッキングのニュアンスや、ブリッジミュートでトーンコントロールしたり、アタックの力加減で出力を調整したりと、制約の中で工夫する大切さを学んだベースでもある。
故に、一生使っていく相棒といったところだろうか。
Sugi Guitarsのベースにも、プレベライクなものや、PJ配列のモデル、さらにはアクティブサーキットを搭載したモデルもラインナップされている。
ホームページを一読してもらえるとわかるが、ブランドアイデンティティがハッキリしており、世界中の希少な木材の選定、それを活かすスキルは国産ハイエンドモデルの最高峰と言っても過言ではない。
とりわけ、5弦ベースを探している人には“NB5”を試してほしい。
この記事が新しい相棒探しの参考になれば幸いである。
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