エレキギターの音を出す上で、必ず欠かせないのがアンプです。
スピーカーと接続しても音は出ますが、生音を増幅する効果しか得られません。
アンプに繋ぐ事で、エレキギターは初めて真価を発揮すると言っても過言ではありません。
ギターのアンプは堅牢な見た目とは裏腹に、実はとてもデリケートな機材な事をご存知でしょうか。誤った使い方をすると故障の原因になってしまいます。
にも関わらず!何故かアンプメーカーは詳しい説明書を付けていない場合があったり、スタジオにも詳しい注意書き等が貼られてないのはとても残念です。
音楽の世界はどうにも「知ってる前提」な場面が多いように感じます。
デリケートな機材を扱う世界なので、誰でも分かるように工夫をしてもらいたいものです。
そこで今回は絶対に守ってほしいアンプの使い方をまとめてお伝えしたいと思いますので、是非最後まで読んでいただけると幸いです!
①電源スイッチ操作時
これは流石に知ってる人も多いかと思いますが、電源をONにする際・OFFにする際は必ずマスターボリュームを0にしてから行って下さい。ボリュームが上がっている状態で電源を入れたり切ったりするのはNGです。
②STANDBYスイッチ操作時
スタック型アンプ(ヘッドとスピーカーが別々のタイプ)はPOWERとSTANDBY、2つをONにしないと音が出ない仕様が殆どです。
・スタックアンプの代表メーカーであるMarshall。画像のJCM900というモデルは殆どのスタジオ、ライブハウスに導入されています。
スイッチを入れる順番は POWER→STANDBYですが、POWERをONにした後、3~5分程時間を置いてからSTANDBYスイッチをONにしてください。
POWERを入れてからすぐにSTANDBY状態にするのは人間に例えると眠りから覚めてすぐに運動するようなものなので、負担がかかってしまいます。
OFFにする際は逆の手順で STANDBYをOFF→3~5分待機→ POWERをOFFにしてください。
・メーカーによってスイッチの色分けがされていないものもあるので、誤った順番で操作してしまわないように注意しましょう。
③出力とインピーダンス
これはスタック型アンプを所有していない人はあまり気にしなくても良いかもしれませんが、覚えておいた方が後々の為にもなると思います。
まず、アンプは種類によって出力が異なります。
W(ワット)という単位で出力の大きさを数値化しており、50W~120Wくらいが多いです。
ヘッドとスピーカーはそれぞれ独立した出力数を持っているので、この数値には気を遣わなければなりません。
基本的にライブハウスやスタジオには同じモデルのスピーカーが設置されているので、出力数も全く同じです。
ただ、自分でヘッドを持ち込む場合は要注意です。
仮に100Wのアンプヘッドに60Wの許容しかないスピーカーを使ってしまうと、どちらもダメージを負ってしまいます。
スピーカー側の許容出力の方が大きければ問題ありませんが、ヘッドの出力がスピーカーに対してあまりに小さいと、本領が発揮できません。
誤差は20Wくらいが目安です。
次にインピーダンスです。
こちらは簡単に言うと入力信号に対しての抵抗値を示したもので、Ω(オーム)という単位で表記されています。
殆どが4Ω・8Ω・16Ωのどれかになっており、こちらも出力の時と同様にヘッド側がスピーカーよりも大きい数値になる事は避けてください。
インピーダンスに関しては、数値は同じものを使うのが良いでしょう。
ヘッド側でインピーダンスを切り替えられるモデルもあるので、ぜひ活用してください。
・裏側にインピーダンスの切り替えスイッチがあるモデル
いずれにしてもヘッドを持ち込む際はライブハウスやスタジオで使えるスピーカーの仕様を事前に確認しておくことをお勧めします!
終わりに
以上の3点がギタリストに必ず覚えてもらいたいアンプの使い方となります。
現代ではアンプシュミレーターでライブやレコーディングをする方も増えていると思いますが、アンプの知識があると音作り等に非常に役立ちます!
是非色々と研究してみてください。
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