貴方のバンドはコーラスを取り入れていますか?
声の厚みを持たせる事で、バンドの質は更に向上します。
コーラスの練習は割と置き去りになりやすいですが、コーラスの音程が取れていないと、曲が残念な事になってしまいます。
今回はコーラスを取り入れる理由や、コーラスの種類についてです。
【コーラスを取り入れるメリットと考え方】
まずコーラスとは「主旋律と異なるメロディーを歌う事」です。
歌う人がバンド内に一人だけだと、メロディーの音圧や迫力をつけたい時に限界があります。
ボーカル以外のメロディーが加わる事で、ここぞという時に音を重ねる事が出来ます。
ある意味でコーラスも楽器の1つと言えます。
貴方のバンドが4人編成(Vo&Gt、Gt、Ba、Dr)だとすると、残りの3人もコーラスが出来れば、音のバリエーションが3つ増える事になります。
「自分は歌うのは苦手だから、コーラスはしない」と言う人もいるかもしれませんが、楽器隊全員がコーラスが出来た方が絶対に良いです。
曲を通してみると、各パート事に難しいフレーズやポイントがあるでしょう。
コーラスは歌いながら演奏する事が前提なので、一人にコーラスを任せきりになると、難しいフレーズとコーラスを同時に行う事になり、どちらも中途半端な事になりかねません。
皆がコーラスが出来る事で、簡単なパートの人が持ち回りで行う事で、演奏の土台が崩れるリスクを減らす事が出来ます。
コーラスはボーカルを際立たせる事が目的なので、メンバー全員がコーラスに入ると、ボーカルの音がかき消されてしまいます。
なので1つのメロディーに対して、コーラスとして加わるのは1人、もしくは2人でしょうか。
勿論、全員が参加するパターンもあります。
【コーラスの種類】
コーラスと言っても沢山の種類があり、曲に応じて使い分ける事が出来ると良いですね。
・ハモリ
メインボーカルが歌うメロディーに音程差をつけて歌う事です。
メロディーに合わせて3度上、もしくは3度下で歌うのが、一番使われるコーラスだと思います。
3度上下でのコーラスパートを確認するには、メインメロディーの正確な音程をピアノ等で確認し、視覚化する事が大事です。
メロディーが分かれば、その音に対してスケール上で2つ隣の音が、コーラスで歌う音になります。
例えばかえるのうたをCメジャースケールで歌うと、
か~え~るのう~た~が…の部分のメロディはC D E F E D C~となります。
ここに3度上のコーラスを乗せる場合は、E F G A G F Eで歌う事になります。
ハモリのラインを考える時は、必ずその曲で使われているスケールに合わせる必要があります。
単純に3度上の音をコーラスに選ぶと、スケールで使われていない♯や♭といった音で歌う事になり、コーラスの音がズレて聴こえてしまいます。
最も分かりやすいcメジャースケールで考えると簡単ですが、実際には他のスケールであったり、半音下げチューニングやカポを使用している事も多いですよね。
その場合、♯や♭がコーラスパートに出てくる事が多く、かなり複雑な場合もあります。
・ウーアー
歌詞とは違う言葉(う~、あ~、お~等、言葉自体に意味はない事も多い)をタイミングよく長めに伸ばして、ボーカルを際立たせるコーラスですね。
どの言葉を選ぶかは、その曲の雰囲気等によります。
う~あ~等のコーラスも適当に声を出せばよいわけではありません。
当然スケールに合わせた音を選ぶ必要があります。
例えば同じ音程でう~と歌い続けていると、コードが変わった際に、コーラスのメロディーと曲のコードがぶつかって不協和音になってしまいます。
コードが変わる際には、う~あ~の音程も変える必要がありますね。
・合いの手
メインボーカルが歌うメロディーとは異なるメロディーラインを、タイミングよく入れていくコーラスです。
歌番組やカラオケで ~( )と表示される部分ですね。
このコーラスはメインのメロディーと近い音程になると共に、声量もボーカル同様に求められる場合もあります。
・主旋律を追いかける
メインメロディーの後で同じ旋律を追いかけるコーラスです。
サビで多様される事が多いですね。
同じ旋律なので、音程を定めるのは簡単です。
こちらもボーカル同様の声量や表現力が求められます。
・ユニゾン
コーラスとは少し意味が異なりますが、メロディーと全く同じ音程で歌う事です。
ボーカルと合わせる事にはなりますが、生身の人間である以上、音程が全く同じになる事はなく、微妙なズレが生まれますが、それが逆に良いグルーヴ感や、メロディーの圧が生まれるのです。
合いの手、主旋律を追いかける、ユニゾンについては、メンバー全員が楽しそうに歌う事で、お客さんもメンバーの一体感を感じる事が出来ます。
ある意味でバンドの演出という一面もありますね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
コーラスといっても、様々な種類があります。
その曲に合わせたコーラスを選択し、曲を更に良いものにしていきましょう。
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